腸内のトラブルは悪玉菌が増殖することで起こります。悪玉菌を減らせば自然と腸内環境は改善されます。では、悪玉菌を減らすにはどうしたらいいでしょうか?
私たちの腸内には悪玉菌と善玉菌、日和見菌が存在しています。悪玉菌と善玉菌の数は拮抗していて常に戦っています。
日和見菌は強い方に味方をするので、悪玉菌が優勢になれば悪玉菌となり、善玉菌が優勢となれば善玉菌になります。
腸内で善玉菌を優勢にするには、善玉菌の栄養となるものを腸に送ってあげる必要があります。その代表的なものがオリゴ糖なのです。
私たちの腸内にはたくさんの善玉菌が存在しますが、よく知られている善玉菌にビフィズス菌と乳酸菌があります。
一般的にビフィズス菌と乳酸菌は同じものと認識されていますが、違う種類の菌です。
ビフィズス菌は乳酸菌よりも圧倒的に数が多く、百倍~一万倍あるとされています。ビフィズス菌の役割は糖を分解して酢酸と乳酸を作ります。乳酸菌の役割は糖を分解して乳酸を作ります。乳酸も酢酸も腸内を弱酸性に保ち、悪玉菌が増えるのを防ぎます。
ビフィズス菌と乳酸菌は同じような働きをしますが、数が多いビフィズス菌のほうが整腸作用に大きな影響を与えます。そのビフィズス菌の栄養源となるものがオリゴ糖です。
つまり、オリゴ糖を摂取すれば腸内に存在するビフィズス菌の栄養となり、ビフィズス菌の活性を高めてくれるのです。
大きく分ければオリゴ糖も砂糖も同じ仲間です。糖類の基本となるものが単糖です。単糖は加熱してもそれ以上分解されない糖のことで、代表的なものにグルコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)があります。
単糖はたくさんの種類があり、その中から二つ以上の単糖が結合したものをオリゴ糖と呼んでいます。単糖の中でブドウ糖と果糖が結合したものが砂糖(ショ糖)です。つまり砂糖はオリゴ糖の一種ということですが、それぞれ特徴があります。
オリゴ糖と砂糖の一番の違いはオリゴ糖は吸収されにくい糖であり、砂糖(ショ糖)は吸収されやすい糖だということです。オリゴ糖は吸収されにくい糖なので、消化されずに腸まで届きます。
腸に到達したオリゴ糖はビフィズス菌の栄養源となり、ビフィズス菌を活性化させて腸内環境を整えてくれます。
二つ以上の単糖が結合したものがオリゴ糖です。単糖の数や組み合わせの違いによって違うオリゴ糖が作られます。
オリゴ糖といってもその数は非常に多く、性質や効果に違いがあります。オリゴ糖の中で特に整腸作用の高いものとして、大豆オリゴ糖、フラクトオリゴ糖、イソマルオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖があげられます。
大豆オリゴ糖・・・大豆を原料とし、甘味が強いのでダイエット甘味料として使われています。
フラクトオリゴ糖・・・ごぼう、たまねぎ、バナナ、はちみつなどに含まれる糖です。大豆オリゴ糖と同じく甘味が強いのでダイエット甘味料として使われています。
イソマルオリゴ糖・・・味噌、醤油、清酒などに含まれる糖。熱や酸に強い。
ガラクトオリゴ糖・・・甘味はフラクトオリゴ糖の半分程度、カロリーが低い。
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