アイリス備蓄米「和の輝き」を実際に購入して食べた正直なレビュー。気になる匂いや味、美味しく炊くコツを詳しく解説。備蓄米は本当にまずいのか?約2500円で購入できる備蓄米の実力を実食で検証しました。
- 初めての備蓄米
- アイリスフーズを選んだ理由
- 備蓄米の匂いと味
- パッケージと表示内容
- 気になる匂い
- 備蓄米の味と食感はどうだった?
- こんな人におすすめ!
お米高騰で備蓄米を購入
初めての備蓄米
今年はお米の価格が大きく上がり、これまで5キロ2000円ほどで買えていたものが、現在では4000円から5000円と高値で推移しています。我が家では普段、親戚を通じて農家から直接お米を購入しているため、スーパーやお米屋さんで買うことはほとんどありません。
ところが、新米が出回る前に手元のお米が底をついてしまいました。そんな折、政府が備蓄米を放出するというニュースを耳にし、初めて備蓄米を購入してみることにしたのです。
備蓄米とは、数年前に収穫された古米や古古米(おおむね2年以上前のお米)で、災害などの非常時に備えて国が保管しているものです。
消費者の立場から見ると「古いお米なのに2000円前後もするのは割高では?」という印象を持ちやすく、「税金で備えられていたお米を、さらにお金を払って買わされるのは納得できない」といった意見もあります。
さらにテレビやネットでは「まずい」「匂いが気になる」といった評判も多く、正直なところ購入する前は不安もありました。
アイリスフーズを選んだ理由
アイリスオーヤマといえば家電のイメージが強いかもしれませんが、食品分野にも力を入れており、グループ会社のアイリスフーズ株式会社がパックごはんや精米済みのお米、お餅、飲料水など、幅広い商品を製造・販売しています。
以前にアイリスフーズのパックごはんを購入したことがあり、品質に対して安心感がありました。そのため、今回の備蓄米選びでも、あまり知らないメーカーよりは信頼できそうだという思いから、アイリスフーズを選びました。
6月下旬に予約を入れ、発送予定は約1か月後との案内。実際には7月下旬に商品が届きました。
備蓄米の匂いと味
備蓄米は長期間保存される性質上、一般的なお米とは匂いや味に違いが出やすいものです。まず、保存中にお米に含まれる脂質が酸化し、いわゆる「古米臭」と呼ばれる独特の匂いが生じます。
酸素を遮断する特殊な袋で密封されているため、包装材の匂いが移る場合もあります。保存環境が高温多湿だと、カビや菌の影響で不快な匂いが発生することも考えられます。
こうした匂いは炊き上がりの味にも影響します。備蓄米は乾燥した状態で長期間保存されるため、炊飯後にパサつきやすく、粘り気も弱くなりがちです。
また、時間の経過とともに甘みや旨味が減少し、風味が落ちることも少なくありません。非常時には心強い食料ですが、普段食べ慣れた新米と比べれば、どうしても食味に差が出る点が備蓄米の特徴といえるでしょう。
アイリスフーズの備蓄米を食べた感想
パッケージと表示内容
こちらが届いたアイリスフーズの備蓄米です。パッケージには「和の輝き」の横に「政府備蓄米」と明記されており、下部には精米日と賞味期限(2026年4月20日)が記載されています。いつ精米されたお米なのかが一目で分かるため、この表示は安心感につながります。
袋の中には脱酸素剤が封入されており、未開封の状態であれば一定期間の保存が可能です。袋自体もしっかりとした作りで、保存性への配慮が感じられました。
気になる匂い
気になる匂いですが、袋を開封してみると、普段食べているお米と比べて少しぬか臭い匂いが。これが噂に聞いていた古米臭というものかと実感しましたが、想像していたほどひどいものではありません。
お米を手にとって観察してみると、大きさが揃っていてしっかりとした粒です。割れているお米もほとんどなく、品質的には良好な状態と言えるでしょう。見た目だけでは普通のお米との違いはほとんど分からず、保管状態が良かったことが伺えます。
古米特有の匂いを抑えるため、普段より2~3回多くお米を研いでみました。丁寧に研ぐことで、匂いの原因となる表面の成分がしっかり洗い流されるのではないかと思ったからです。
実際に研いでいる途中でも匂いは感じられますが、回数を重ねるごとに少しずつ和らいでいくのが分かり、この工程の大切さを実感しました。さらに、備蓄米をふっくら炊き上げるために水の量も調整。通常よりやや多めに、例えば2合なら2合半、3合なら3合半の水を入れて炊飯します。
こうすることで、どうしてもパサつきがちな古米でも、ほどよい硬さのごはんに仕上がります。炊飯器の設定は通常通りで問題ありません。
不思議なことに、炊き上がったごはんからは古米臭がほとんど感じられません。炊飯の過程で匂いが飛んだのでしょうか。
白くふっくらとしたごはんからは嫌な匂いはせず、見た目も通常のごはんとほぼ変わりません。艶もある程度保たれていて、炊飯前の心配が嘘のよう。普通に食卓に出せるレベルに仕上がりました。
備蓄米の味と食感はどうだった?
味については、確かにいつも食べているお米よりも甘みが少なく劣る部分がありますが、水量を増やしたことでふっくら炊きあがり食感はいい感じです。
価格を考慮すれば十分に美味しいというのが正直な感想。高級なお米と比較するのは酷ですが、日常的に食べるお米としては問題ないでしょう。
普段は、白米に雑穀米をまぜて炊くことが多いので、別の日に備蓄米に雑穀米を混ぜてみました。水の量は雑穀米だけのときと同じです。こちらも問題なくいただけるレベルです。
私は少しかためのご飯が好きなのですが、備蓄米に関してはやわらかめに炊いたほうが美味しく感じました。
こんな人におすすめ!
備蓄米の最大の魅力は、その価格の安さです。現在のお米相場のおよそ半額で購入できる点は、大きなメリットといえるでしょう。今回の調理で、炊き方を工夫すれば十分に美味しく食べられることも実感できました。
家計を重視する家庭や、お米の価格高騰に悩む方には特におすすめです。少しの工夫で食味が向上するため、節約志向の方にも向いています。
一方で、匂いに敏感な方、味に強いこだわりがある方や、普段から高級ブランド米を好む方には物足りなさを感じるかもしれません。コストパフォーマンスを重視し、調理法を工夫する気持ちのある方にとって、備蓄米は良い選択肢となるでしょう。
アイリスフーズ備蓄米のまとめ
- お米価格が4000~5000円に高騰
- アイリス備蓄米は送料込み約2500円
- パッケージに精米日と賞味期限を表示
- 脱酸素剤入りで保存性に配慮
- 開封時に少しぬか臭い匂いがする
- お米の粒は揃っていて品質良好
- 普段より2~3回多く研ぐのがコツ
- 水量はいつもより多めに調整して炊飯
- 炊き上がりは古米臭がほぼ消える
- 味は劣るが十分食べられるレベル
- やわらかめに炊くと美味しい
- 雑穀米との組み合わせも可能
- 家計重視の家庭におすすめ
- 価格重視なら十分な選択肢