ジャンクワードドットコム・暮らし、生活百科事典

岩宿遺跡(岩宿博物館)に行ってきました!旧石器時代の重要な遺跡です!

2023年6月18日 岩宿遺跡と岩宿博物館を見学してきました。これまで行く機会は何度かあったのですが、仕事の都合などでキャンセルになり実現していませんでした。

日本史の新しいコンテンツ「葵ちゃんと学ぶ爆点日本史 旧石器時代」の中で、相澤忠洋さんと岩宿遺跡を紹介したいと思い、まずは自分の目で確かめるべく日程を調整してようやく実現しました。

東武鉄道 北千住駅特急専用ホーム

岩宿遺跡は群馬県みどり市にあります。今回は東武線と両毛線を利用しました。

東武線の北千住駅です。北千住駅特急専用ホームは1、2番線の先頭(春日部方面)にあります。券売機もあるので、ここで特急券を購入することもできます。

東武鉄道の「インターネット購入・予約サービス」で、前日に特急券を購入していたので、送られてきたメールを改札で見せて専用ホームに入りました。

東武鉄道特急リバティ「けごん7号」

特急リバティ「けごん7号」です。日曜日ということもあり乗車率は30~40%といったところでしょうか。栃木駅には約1時間で到着しました。

栃木駅 東武線からJR両毛線への乗り換え

東武線栃木駅とJR両毛線栃木駅は5分ほどで乗り換えることができます。東武線の改札を出て右に進むと奥に両毛線の改札があります。

JR両毛線栃木駅~岩宿駅へ

両毛線の車両です。栃木駅から岩宿駅までは約1時間です。

JR両毛線岩宿駅(いわじゅくえき)

岩宿駅に到着!日曜日なので利用客も少なく、時間の流れがゆっくりに感じます。

博物館のホームページによると岩宿駅から徒歩25分とのこと。群馬県の今日の最高気温が33度を超える予報がでていて、朝から蒸し暑く徒歩はさすがにキツイ!

岩宿博物館のあるみどり市には乗合バスがあります(電話でバス)。「かたくりの湯」バス停で降りると目の前が岩宿博物館です。

電話で問い合わせたところ「35分後なら乗車可能」との返事をいただきましたが、時間がないのでタクシーにしました。「電話でバス」はWEB予約もできるので、バスを利用したい方は事前に予約しておきましょう。

タクシーは駅前にとまっているのですぐに乗ることができました。運転手さんと話しをしたのですが、岩宿駅からタクシーを利用して岩宿遺跡に行く人は日に数組とのことでした。以外と少ない!バスや車を使う方が多いのかもしれません。

「徒歩だとどれくらいかかりますか?」と聞いたところ「20分ぐらいで着きますよ」と教えてくれました。帰りは歩きにしようかな。

道路がすいていたこともあり、あっという間に到着。運賃は690円でした。乗り合いバスだと300円なので、3人以上ならタクシーのほうがお得ですね。

岩宿博物館 岩宿の里入口
岩宿の里入口 撮影:爆点日本史編集部

岩宿の里入口です。周囲を緑に囲まれた広大な敷地に遺跡と博物館があります。東京の雑踏の中で生活しているので、広々とした場所にくるとそれだけで気分がすっきりします。

岩宿博物館 鹿の川沼
鹿の川沼 撮影:爆点日本史編集部

隣接する池です。鹿の川沼という名前らしい。休日なので釣り人もいて、のどかな風景が広がっています。博物館は最後にじっくり見学したいので、岩宿ドームに行く事にしました。

岩宿人の広場
岩宿人の広場 撮影:爆点日本史編集部

途中に広場(岩宿人の広場)がありました。復元住居が展示されています。

大阪府のはさみ山遺跡とウクライナのメジリチ遺跡をモデルにした住居なのだそうです。マンモスの骨でつくられたメジリチ遺跡の復元住居は、国立科学博物館でも見たことがあります。

縄文時代の竪穴住居を復元展示している博物館は各地にありますが、旧石器時代の住居はめずらしいですね!

岩宿人の広場で野焼きしている縄文土器
縄文土器作り 撮影:爆点日本史編集部

何かを焼いています。近づくと縄文土器でした。作業している方に話しを伺うと、薪の上に土器を置いて火を入れると1時間ほどで焼きあがるそうです。ひびが入ったり、割れたりと失敗することもけっこうあるそうです。昔の人もこのように野焼きをして土器をつくっていたのですね。

岩宿博物館では、「縄文土器作り」「石器作り」「古代米作り」などの体験学習を開催しています。子どもたちの思い出づくりや夏休みの自由研究としても人気があるようです。

各地の博物館でも同じようなイベントを開催しているので、興味のある方は近くの博物館を調べてみてください。

岩宿遺跡A地点
岩宿遺跡A地点 撮影:爆点日本史編集部

岩宿遺跡です!こちらはA地点。1949年と1950年に明治大学の発掘調査が行われた場所です。旧石器時代の地層から石器が発見されました。現在は石碑と看板が立っています。

岩宿遺跡B地点(溶岩ドーム)
岩宿遺跡B地点(溶岩ドーム) 撮影:爆点日本史編集部

市道を挟んでA地点の向かい側にあるB地点です。1946年に相澤忠洋さんが石器を初めて発見した場所です。現在は、遺構保護観察施設「岩宿ドーム」となっていて、横には相澤さんの像があります。

「岩宿ドーム」の中に入ると、アニメーションを使った岩宿遺跡の解説と、石器が出土した地層をみることができます。

関東ローム層の赤土を含む地層は、実際のものを剥ぎ取って展示しているそうで迫力があります。写真ではなく実物というのがいいですね。ここから石器がでたと思うと感慨深いものがあります。

群馬県みどり市 岩宿博物館の外観
岩宿博物館外観 撮影:爆点日本史編集部

遺跡と周辺を見学したので、いよいよ博物館です。1階は受付と売店、企画展示室で、2階が常設展示室になっています。

岩宿博物館展示室
岩宿博物館展示室 撮影:爆点日本史編集部

2階の常設展示室です。まず目に留まるのが「槍先形尖頭器」です。相澤さんが1949年に発掘した石器で、この石器がきっかけとなり明治大学の調査が始まりました。

専用のケースに入りライトアップされ、とてもキレイです!お目当ての石器だったので足を止めてじっくり観察しました。

「槍先形尖頭器」については「葵ちゃんと学ぶ爆点日本史 旧石器時代」の動画で紹介しています。

マンモスの全身骨格や相澤さんが乗っていた自転車も展示されていて、あっという間に時間が過ぎました。

岩宿博物館は石器に関する情報が豊富です!旧石器時代の石器をこれだけ展示している博物館はそうありません。貴重な博物館だと思います。

岩宿博物館で配布されているパンフレット
パンフレット 撮影:爆点日本史編集部

岩宿博物館で配布されているパンフレットとしおりです。周辺マップ、岩宿遺跡の歴史、展示ガイドなどがあります。

展示ガイドには各展示品の説明とORコードが掲載されています。スマホでORコードを読み取ると写真つきの解説をみることができます。家に帰ってからも確認できるので便利です。

「群馬県の博物館・美術館ガイドマップ2023」には、群馬県内の博物館と資料館の一覧が載っています。大きな地図もついているので場所もすぐに確認することができます。75の施設が紹介されていて、歴史関連だけでも40近くありびっくりしました。



岩宿遺跡は日本の旧石器時代の扉を開いた重要な遺跡です。博物館の展示品もすばらしく、もっとたくさんの人に知ってもらいたいと感じました。3時間ほど滞在してじっくり見学したので充実した時間を過ごすことができました。今後も定期的に訪問したいと思います。

蛇足ですが、帰りは岩宿駅まで歩きました。時間をはかったところ19分で到着しました。駅までの道はガードレールがなく歩道が狭いので、横すれすれを車が通ります。お子さんや年配の方にはやや危険かなと感じました。

それと、電車を利用する方は帰りの時刻表を確認しておきましょう。とても楽しかったので帰りの電車のことをすっかり忘れてしまい、時刻表をみて軽い絶望感を味わいました(笑)。50分待ち!

歩いてきたので汗が滝のように流れ、ペットボトルのお茶で何とかしのぎました。暑い季節は水分補給が必須です。

「春はあけぼの」のフレーズを知っていても、枕草子を読んだことがある方はそう多くはありません。大河ドラマをきっかけに清少納言と枕草子に興味を持つ方が増えると思いますので、3回に分けてお伝えすることにしました。1回目は清少納言の家族と祖先清原氏の話を中心に、枕草子を書くことになったきっかけや「源氏物語」との違い、清少納言と紫式部の関係を特集します。ぜひご覧ください。